工務店の集客は、施工事例を「地域名で探される形」で積み上げることから始めます。
家を建てる人は、会社に連絡する前に、長い時間をかけて調べるからです。
紹介で仕事は回っているけれど、紹介が途切れたら次が読めない。
ホームページはあるのに、そこから相談が来なくて困っていませんか。
地域の工務店・リフォーム会社の社長に向けて書きました。
国の調査などの数字を出どころつきで並べ、工務店ならではの組み立て方を説明します。
この記事で分かることは、次の4つです。
- 家づくりの検討にかかる時間と、お客さんの探し方
- 問い合わせにつながる施工事例のページと記事の作り方
- Googleマップ・紹介・見学会・SNSとの組み合わせ方
- 最初の3か月にやることと、費用の目安
工務店の集客は「長い検討」に合わせて組み立てる(まず結論)

家を建てる人は、長い時間をかけて調べてから相談します。
集客の土台は、地域名で見つかる施工事例のページです。
検討の長さに合わせると、紹介だけに頼らない相談の入り口ができます。
チラシや見学会に手間をかけても、反響が読めなくて不安になりますよね。
まず結論です。
工務店の集客で最初に整えたいのは、地域名で探される施工事例のページです。
そのうえで、記事・Googleマップ・紹介・見学会を、検討の流れの中に置いていきます。
なぜなら、家づくりのお客さんは、会社に連絡する前に長い時間をかけて調べるからです。
国土交通省の調査では、注文住宅を建てた世帯の78.6%が、インターネットで情報を集めていました。
出典:国土交通省『令和6年度 住宅市場動向調査報告書』(2025年6月、注文住宅は全国・回収505件)。
注文住宅取得世帯のインターネット等の活用「インターネットを通じた情報収集」78.6%
この記事では、次の順で説明します。
- 家づくりの検討にかかる時間
- お客さんの探し方と、施工事例のページの作り方
- 記事とGoogleマップの整え方
- 紹介・見学会・SNSとの組み合わせ方
チラシや見学会を増やす前に、検索で見つかる土台があるかを確かめてください。
土台があれば、チラシや紹介で名前を知った人が、確かめに来る場所になります。
家づくりの検討は長く、比べる作業は連絡の前に進んでいる

情報集めの期間は「半年〜1年未満」が最も多く、見積もりを頼む会社は「2〜3社」が最多です。
比べる作業の多くは、会社に連絡する前に進んでいます。
検討の時間の使われ方を知ると、ホームページに載せるものがはっきりします。
「見学会には来てくれたのに、ほかの会社に決まった」という経験はありませんか。
LIFULL HOME’Sの調査では、注文住宅を建てた人が情報集めにかけた期間は、「半年〜1年未満」が32.8%で最も多くなっています。
同じ調査で、見積もりを頼んだ会社は「2〜3社」が45.2%で最多でした。
出典:LIFULL HOME’S『注文住宅の情報収集は事前の条件整理が鍵!土地を買って家を建てた先輩500人に調査』(2022年8月調査・500人)
長く調べて、2〜3社にしぼってから見積もりを頼む。
つまり、比べる作業の多くは、会社に連絡する前に進んでいると考えられます。
連絡が来たときには、候補がすでに数社に絞られているということです。


検討が長いなら、急いで集客しなくてもいいのではありませんか。

検討が長いからこそ、早めに始める意味があります。
調べている人に見つけてもらえないと、候補に入らないまま比べ終わってしまいます。
検索で見つかり始めるまでにも、4か月〜1年ほどかかることが多いです。
ホームページで確かめたいのは、次の3つです。
- 調べている人が知りたい、費用・工期・性能の目安が載っているか
- 施工事例が、地域と工事の中身まで分かる形で並んでいるか
- 家づくりの疑問に答える記事があり、相談の前に読めるか
検討の長い期間は、ホームページが「営業前のモデルハウス」として働く時間でもあります。
連絡の前に見てもらう場所を、先に整えておきましょう。
お客さんは「施工事例」と「地域名」で探して比べる

住宅を選んだ理由の1位は「信頼できる会社だったから」。
その判断材料になるのが、地域名で見つかる施工事例です。
お客さんの探し方を知ると、ホームページで力を入れる場所をしぼれます。
ホームページに何を載せればいいのか、迷っていませんか。
国土交通省の調査では、注文住宅を建てた世帯が施工者を探した方法は、「住宅展示場」50.8%、「インターネット」46.6%、「知人等の紹介」25.1%でした。
そして、住宅を選んだ理由の1位は「信頼できる住宅メーカー/不動産業者だったから」で、55.3%です。
出典:国土交通省『令和6年度 住宅市場動向調査報告書』(2025年6月、注文住宅は全国・回収505件)。
施工者を探した方法(複数回答)、住宅の選択理由(複数回答)
では、お客さんは「信頼できるか」を何で確かめるのでしょうか。
工務店の場合、分かりやすい材料の1つが、自分たちと似た家を、近くで建てた実例です。
LIFULL HOME’Sの調査でも、情報集めに「ハウスメーカーのホームページ」を使った人は50.8%いました。
検索の言葉にも、探し方が表れます。
たとえば、次のような言葉です。
- 「平屋 工務店 〇〇市」
- 「キッチン リフォーム 〇〇市」
- 「二世帯住宅 施工事例 〇〇市」
どれも、工事の種類と地域名の組み合わせです。
施工事例のページがこの2つを文章で書いていれば、検索で見つかる入り口になります。
反対に、写真だけが並ぶページでは、検索エンジンにも読む人にも中身が伝わりにくくなります。

見つかったあとの流れは、「検索する → 調べる → 問い合わせる」の3つの段階です。
どの段階に原因があるかの見分け方は、ホームページで集客できない原因は、3つの段階のどこかにあるで説明しています。
問い合わせにつながる施工事例のページの作り方

1件ごとに「どこで・どんな工事を・なぜ」を書きます。
写真に、工事の中身が分かる文章を添えるのが基本です。
施工事例の書き方を決めると、1件ずつ積み上がる営業の資料になります。
写真はあるのに、何を書けばいいか分からず、更新が止まっていませんか。
施工事例のページには、1件ごとに次のことを書きます。
- 地域名:市町村まで(番地など、お施主様の家が分かる情報は書かない)
- 工事の種類:新築・平屋・キッチンのリフォームなど
- ご要望ときっかけ:「家事の動線を短くしたい」など
- 工夫したこと:間取り・素材・性能で、何をどう解決したか
- 工期と費用の目安:出せる範囲で(幅で書いてもよい)
- 写真:工事の前と後、細かい所の写真
- お施主様の声:掲載の同意をいただいた場合だけ
※写真・お名前・お声を載せるのは、お施主様の同意をいただいてからにしてください。
写真だけの事例と、中身の分かる事例を比べると、違いは次のとおりです。
| 見る所 | 写真だけの事例 | 中身の分かる事例 |
|---|---|---|
| 検索で見つかるか | 言葉が少なく、見つかりにくい | 工事の種類と地域名で見つかりやすい |
| 読む人に伝わること | 見た目の好み | 自分の家に近いか、費用の目安 |
| 相談のときの話 | 一から説明が必要 | 「この事例のような家を」と話が早い |

施工事例が少ないのですが、それでも始められますか。

始められます。
まずは手元にある数件を、中身の分かる形に書き直すことからです。
新しい工事が終わるたびに1件ずつ足していけば、事例は積み上がっていきます。
書く順番は、相談を増やしたい工事の種類からがおすすめです。
たとえば、平屋の相談を増やしたいなら、平屋の事例から書き直します。
1件あたりの文章は、長くなくてかまいません。
大切なのは、読んだ人が「自分の家ならどうなるか」を思い描けることです。
記事で、検討の段階ごとに「探される言葉」を受け止める

施工事例で拾えない疑問は、記事で受け止めます。
検討の段階ごとに、探される言葉は変わります。
記事を書くと、まだ会社を決めていない段階の人にも見つけてもらえます。
ブログを書くといいと言われても、何を書けばいいのか困りますよね。
家づくりの検討は長いので、その間に調べる言葉は段階ごとに変わります。
施工事例のページが届くのは、会社を比べる段階の人です。
一方で、その前の段階の疑問には、記事のほうが向いています。
| 検討の段階 | 探される言葉の例 | 記事の例 |
|---|---|---|
| 考え始め | 「平屋 費用 〇〇市」 | 〇〇市で平屋を建てるときの費用の目安 |
| 調べる・比べる | 「断熱等級 違い」 | 断熱の等級で、暮らしがどう変わるか |
| 決める直前 | 「工務店 選び方」 | 工務店に相談する前に決めておくこと |
| 住んだあと | 「外壁 塗り替え 時期」 | 外壁の塗り替えの時期と、見分け方 |
記事のテーマは、お客さんから実際によく聞かれる質問から選ぶのが確実です。
打ち合わせで何度も説明していることは、そのまま記事になります。
相談の前に読んでもらえれば、打ち合わせの話も早くなることが期待できます。
記事の終わりには、関係する施工事例へのリンクを置きます。
記事で疑問が解けた人が、そのまま実例を見に行けるからです。
なお、検索で見つかり始めるまでには、4か月〜1年ほどかかることが多いです。
月に数本ずつでも、続けることを優先してください。
Googleマップの情報と口コミを整える

「工務店 〇〇市」で地図に出る情報を、正しく整えます。
施工事例の写真と、お施主様の口コミが判断材料になります。
Googleマップを整えると、地域名で探した人に、地図の上でも見つけてもらいやすくなります。
ホームページまでは手をかけても、地図のほうは登録したままになっていませんか。
Googleは、地図などの検索結果の順位を決める主な要素として、「関連性」「距離」「知名度」の3つを挙げています。
関連性は、検索の言葉と、登録した情報がどれだけ合っているかです。
そのため、業種・対応している工事・対応エリアを正しく書くことが出発点になります。
出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ『Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント』
工務店が整えたいのは、次の4つです。
- 業種(カテゴリ)と、対応している工事の説明
- 営業時間・電話番号・ホームページのアドレス(ホームページと同じ書き方に)
- 施工事例の写真(ホームページの事例と同じ工事のもの)
- 引き渡しを終えたお施主様への、口コミのお願い
口コミは、これから建てる人が、建てた人の声を読める場所です。
ただし、Googleの規約では、値引きや特典と引き換えに口コミを頼むことと、満足していそうな人だけを選んで頼むことが禁止されています。
どのお施主様にも、同じようにお願いしてください。
出典:Google『マップ ユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー』(禁止または制限されているコンテンツ)
いただいた口コミへの返信は、社長やスタッフご本人の言葉で書くのがおすすめです。
Googleも、返信することで、お客さんの声を大切にしている姿勢を示せると説明しています。
紹介・見学会・SNSと、どう組み合わせるか

紹介も見学会も、ホームページで確かめられてこそ生きます。
SNSは、検索で見つかる土台ができてから足します。
今の紹介や見学会を生かしたまま、相談の入り口を増やせます。
「うちは紹介で回っているから、ホームページはいらない」と考えていませんか。
紹介は、いまも大きな入り口です。
国土交通省の調査では、注文住宅で施工者を「知人等の紹介」で探した世帯は25.1%でした。
リフォームでは「以前からつきあいのあった業者」25.3%、「知人からの紹介」24.4%が上位に入っています。
出典:国土交通省『令和6年度 住宅市場動向調査報告書』(2025年6月、注文住宅は全国・回収505件)。
リフォームは三大都市圏の調査(施工者を探した方法・複数回答)
ただ、紹介された人も、名前を聞いたあとにホームページや地図で会社を確かめると考えられます。
そこで何も見つからないと、せっかくの紹介が、相談につながらないこともあります。
紹介に頼っている会社ほど、確かめてもらえる場所を整えておきたいところです。

今は紹介で十分に回っています。
それでも必要ですか。

今が回っているなら、急いで大きく変える必要はありません。
ただ、紹介が途切れたときに備えて、確かめてもらえる場所だけは先に整えておくと安心です。
紹介された方が見に来るのも、同じホームページだからです。
見学会も同じです。
施工者を探した方法の1位は「住宅展示場」の50.8%で、実物を見る機会はいまも大切です。
見学会の案内と、見学できる家の施工事例をホームページに載せておけば、来る前に調べる人の判断材料になります。
SNSでは、Instagramで施工写真を見せる工務店が多く見られます。
写真で好みの合う人に見つけてもらいやすい一方、投稿は流れていくので、あとから地域名で探す人には届きにくい面があります。
そこで、施工事例を検索で見つかる場所に置くことを土台にし、SNSはその入り口として足すのが現実的です。

SNSを外に頼む場合の費用は、SNS運用代行の相場でまとめています。
最初の3か月でやることと、費用の目安

1か月目に土台、2か月目に施工事例と記事、3か月目に口コミのお願い。
アプリコットフィルムに頼む場合の目安は、初期費用 250,000円〜・月額 40,000円(税込)です。
順番を決めて始めると、限られた手間でも、土台から積み上げられます。
やることが多くて、どこから手をつけるか迷いますよね。
アプリコットフィルムが工務店・リフォーム会社のお手伝いをするときは、次の順番で進めます。
- 1か月目:ホームページの今の状態を調べ、施工事例のページの構成を決めます。
Googleビジネスプロフィールを整えます。 - 2か月目:施工事例を、写真と工事の中身が分かる形で載せます。
「キッチン リフォーム 〇〇市」のように探される言葉で、記事を書き始めます(月4本)。 - 3か月目:記事を続けながら、検索の数字を見て次のテーマを決めます。
お施主様への口コミのお願いを始めていただきます。

使うサービスと料金は、次のとおりです(すべて税込)。
| サービス | 料金 | 中身 |
|---|---|---|
| ホームページ制作(今のホームページが古い場合) | 200,000円〜(1回) | 載せる内容・文章・検索で見つかる設計・制作・公開。 約2か月、修正2回 |
| MEO対策(Googleマップの口コミ) | 50,000円(1回) | ・Googleビジネスプロフィールの整備 ・QRコード付きのカード(名刺サイズ100枚、お客さんに手渡す) ・立てて置くカード(ハガキサイズ)とアクリルの台(1つずつ、受付などに置く) ・お願いの文面(LINE・メールで送る) ・声のかけ方の例(データ、どの場面でどんな一言でお願いするか) 約3週間 |
| SEO記事の制作・投稿 | 10,000円(1本)×月4本=月40,000円 | 検索キーワードの調査・執筆、画像の作成・掲載。 修正1回 |
合計の目安は、初期費用 250,000円〜・月額 40,000円です。
今のホームページを使える場合は、ホームページ制作を除いて、初期費用 50,000円になります。
WordPressで作られたホームページなら、そのまま記事を足せます。
月額のサービスに最低契約期間はなく、やめたい月の前月末までにご連絡いただければやめられます。
施工事例の写真はお手元の写真を使い、撮影は行いません。
ご相談から、原因を調べてご報告し、お見積りを出すところまでは無料です。

成果は約束してもらえますか。

申し訳ありませんが、検索の順位や問い合わせの数はお約束できません。
検索の仕組みや、地域の同業の状況によって変わるためです。
ご報告のときに、調べた結果をもとに見込みをお伝えします。
工務店の集客でよくある質問

小さな工務店でも始められるか、ホームページ制作の頼み方、Instagram、成果までの期間。
よく聞かれる4つに答えます。
よく聞かれる質問に、4つ答えます。
ここまで読んで、まだ気になる点が残っていませんか。
小さな工務店でも、検索から相談は来ますか
来ることが期待できます。
地域名と工事の種類で探す人は、近くで建てた実例を探しているからです。
自社が建てている地域と工事に言葉をしぼると、大きな会社と同じ広い言葉で競わずにすみます。
工務店のホームページ制作は、何を基準に頼めばいいですか
見た目より先に、次の3つを確かめてください。
施工事例を自社で足していけるか、工事の種類と地域名で見つかる設計になっているか、公開したあとも記事を足せる仕組みか、です。
作ったホームページが自社のものになるかも、契約の前に確かめておくと安心です。
Instagramの集客も頼めますか
アプリコットフィルムの支援では、Instagramにも対応しています。
Instagramで施工写真を見せる場合も、施工事例をホームページに載せておくと、投稿からホームページへ案内できます。
成果が出るまで、どれくらいかかりますか
ホームページ(SEO)と記事は、検索で見つかり始めるまで4か月〜1年ほどが目安です。
Googleマップの口コミは、お客さんへのお願いを始めた日から増え始めます。
※業種・地域・今のホームページの状態によって変わります。
まとめ:施工事例を地域名で見つかる形にし、長い検討に寄り添う

家を建てる人は、長く調べてから相談します。
施工事例・記事・Googleマップで、その時間に寄り添います。
最後に、この記事の要点を3つにまとめます。
迷ったときに読み返してください。
- 家づくりの情報集めは「半年〜1年未満」が最も多く、比べる作業の多くは連絡の前に進む。
ホームページは「営業前のモデルハウス」 - 集客の土台は、工事の種類と地域名で見つかる施工事例のページ。
1件ごとに「どこで・どんな工事を・なぜ」を書き、記事で検討の段階ごとの疑問を受け止める - Googleマップの情報と口コミを整え、紹介・見学会・SNSで名前を知った人が確かめに来る場所にする
まずは、自社の工事の種類と地域名で、実際に検索してみてください。
自社の施工事例が出てこないなら、そこが最初に手をつける場所です。
どこから手をつければいいか分からないときは、お問い合わせからご相談ください。
今のホームページとGoogleマップの状態を調べて、何から始めるとよいかをご報告します。

