直す場所は、たいてい1か所で足ります。
ホームページで集客できない原因は、数が多いように見えます。
しかし実際には、お客さんの流れがどこか1つの段階で止まっているだけです。
お金も時間もかけたのに、問い合わせが来ない。
もどかしいですよね。
この記事は、中小企業や個人で事業をしている方に向けて書きました。
お客さんは「検索する→調べる→問い合わせる」の順に動きます。
そのため、止まっている段階が分かれば、直す場所はしぼれます。
この記事で分かることは、次の4つです。
- 集客できない原因を、3つの段階に分けて見る方法
- 段階ごとの「よくある状態」と、直すところ
- 自分のホームページがどこで止まっているかを、今日のうちに確かめる方法
- 作り直しや広告から始めると、遠回りになりやすい理由
《この記事を書いた人》アプリコットフィルム。
この記事では、数字を出すときは出どころを添えます。
特定の会社やサービスをすすめる目的の記事ではありません。
集客できない原因は「3つの段階」のどこかにある

原因さがしが楽になるのは、3つの段階に分けて見たときです。
何から手をつければよいか、迷っていませんか。
ホームページから問い合わせが来るまでに、お客さんは決まった順番で動いています。
なぜなら、人は知らない会社にいきなり連絡しないからです。
まず検索して、何社かを見くらべます。
そして「ここなら大丈夫そうだ」と思えた会社にだけ、問い合わせます。
たとえば、自宅の外壁をぬり直したいとします。
スマホで「外壁塗装 ○○市」と検索し、3社か4社のページを開くでしょう。
施工例を見て、口コミを読み、地図で場所もたしかめます。
見くらべたうえで、1社か2社にだけ連絡するはずです。

あなたのお客さんも、同じ順番で動きます。
ですから、3つの段階のうち1か所でも途切れていれば、問い合わせは来ません。
「きれいに作ったのに反応がない」状態が起きるのは、流れがどこかで途切れているためです。
見た目が効くのは、おもに2番目の「調べる」段階だからです。
そこで、まず「検索する」「調べる」「問い合わせる」の3つを紙に書き出してください。
段階1から段階3の章を読みながら、当てはまる状態に丸をつけます。
丸がいちばん多い段階が、直す場所です。
原因は、3つの段階のどこか1つにあります。
段階1「検索する」:そもそも見つけてもらえていない

見つけてもらうには、お客さんが検索する言葉がページに書いてあることが必要です。
会社名で検索すれば出るのに、と感じていませんか。
ここで止まっていると、どれだけ中身をよくしても、読まれることがありません。
次の状態に当てはまるなら、段階1で止まっています。
- 会社名で検索すれば出てくるが、「仕事の内容+地域名」では出てこない
- 「ホームページを見た」と言われたことが、ほとんどない
- アクセス解析を入れている場合、1か月の訪問者が数十人しかいない
なぜなら、新しいお客さんは会社名を知らないからです。
会社名で検索してくれるのは、すでにあなたを知っている人だけでしょう。
はじめての人は「外壁塗装 ○○市」「税理士 相続 ○○駅」のように、困りごとと地域名で探します。
ところが、困りごとと地域名がページに書かれていないホームページは少なくありません。
トップにあるのは会社名とあいさつ文だけです。
検索エンジン(Googleなどの検索のしくみ)は、ページに書かれた言葉を手がかりに結果を決めます。
書いていない言葉では、見つけてもらえません。
さらに、地域名を入れて検索すると、地図といっしょに会社の一覧が出ます。
地図の一覧の情報は、Googleビジネスプロフィールという登録ページで管理されています。
ホームページとは別のものです。
そのため、ホームページだけを整えても、地図の欄は変わりません。
直すところは、次の3つです。
まず、お客さんが検索しそうな言葉を10個書き出してください。
次に、書き出した言葉が見出しと本文に入っているかを、1つずつ確かめます。
そして、Googleビジネスプロフィールに住所・営業時間・仕事の内容・写真を入れましょう。
つまり段階1は、「お客さんの言葉で書く」ことで前に進みます。
段階2「調べる」:見くらべる途中で候補から外れている

候補に残るには、判断する材料がそろっていることが必要です。
見てもらえているのに選ばれないのは、もどかしいものです。
調べている人が候補から外すのは、悪い印象を持ったときだけではありません。
材料がなくて決められないときにも、だまって次の会社へ移ります。
次の状態に当てはまるなら、段階2で止まっています。
- 訪問者はそれなりにいるのに、問い合わせにつながらない
- トップページだけを見て帰る人が多い
- お知らせの最新の日付が、2年以上前で止まっている
- スマホで開くと文字が小さい、または「保護されていない通信」と表示される
なぜなら、調べている人は何社ものページを同時に開いているからです。
調べている人が知りたいのは、次の4つです。
- どんな人がやっているのか
- これまでにどんな仕事をしてきたか
- たのんだらどう進むのか
- 今も営業しているかどうか
こうした点が分からない会社は、くらべる土台にのりません。
古いままのホームページは少なくありません。
トップページを確認できた167社のうち、41社(25%)は通信が暗号化されていませんでした。
また、36社(22%)にはスマホ向けの表示設定がありません。
さらに47社は、最後の更新が2年以上前でした。
※自社調査(2026年9月・167社)

そのうえ、調べる場所はホームページの中だけではありません。
会社名で検索し直して口コミを読み、SNSがあれば最近の投稿も見ます。
動画があれば、人がらや仕事ぶりもたしかめます。
直すところは、次のとおりです。
まず、スマホで自分のページを開きます。
最初の画面だけで「何の会社か」「どの地域か」が分かるかを見てください。
次に、事例・進め方・よくある質問・代表者の顔と考え方を、1ページずつ足しましょう。
そして、お知らせを月に1回更新します。
このように、段階2は「判断の材料を足す」ことで前に進みます。
段階3「問い合わせる」:さいごの一歩が重い

問い合わせを増やす近道は、連絡するときの不安と手間をへらすことです。
あと一歩のところで連絡が来ないと、不安になりますよね。
ここまで来た人は、あなたにたのむことをほぼ決めています。
それでも止まるのは、問い合わせること自体が重いからです。
次の状態に当てはまるなら、段階3で止まっています。
- 事例や会社案内までよく読まれているのに、問い合わせがない
- 問い合わせフォームのページまで来ているのに、送信されていない
- 電話はたまに来るが、フォームからはほとんど来ない
なぜなら、知らない会社に連絡するのは、だれにとっても勇気がいるからです。
連絡する前に、人は次のような不安を感じます。
- しつこく営業されないか
- こんな小さな相談でもよいのか
- 送ったあとに何が起きるのか
こうした不安が1つでも残ると、人は「また今度」とページを閉じてしまいます。
たとえば、入力する項目が多いフォームです。
住所や生年月日など、最初の相談にはいらない項目まで必須になっている例があります。
また、電話番号が画像になっていて、スマホで押しても発信できないページも見かけます。
直すところは、次の4つです。
まず、問い合わせの入口を、どのページからも1回の操作で行ける場所に置きます。
次に、必須の項目を名前・連絡先・相談内容の3つにしてください。
さらに、「送信後の流れ」を書きましょう。
いつ、だれから、どの方法で連絡が来るのかです。
そして、電話番号はスマホで押せば発信できる形にします。
つまり段階3は、「不安と手間をへらす」ことで前に進みます。
どの段階で止まっているかを、今日たしかめる方法

止まっている段階は、今日のうちに自分でたしかめられます。
専門の人にたのまないと分からない、と思っていませんか。
特別な道具はいりません。
お客さんと同じ動きを、自分でなぞるだけです。
なぜなら、3つの段階はどれも、お客さんの目に見えている画面で起きているからです。
同じ画面を自分で見れば、どこで手が止まるかが分かります。
- お客さんの言葉で検索する。
会社名ではなく「仕事の内容+地域名」で検索します。
1ページ目と地図の欄に出てこなければ、段階1です。 - スマホで他社と見くらべる。
同じ検索で出た他社のページを3つ開きます。
判断の材料の量と、情報の新しさで負けていれば、段階2です。 - 知り合いに問い合わせまでやってもらう。
横で見ていて、迷ったり手が止まったりした場所が、段階3の問題です。

アクセス解析(訪問者の数や動きを記録するしくみ)が入っているなら、もう少しはっきり分かります。
見る数字と、止まっている段階の対応は、次の表のとおりです。
| 見える状態 | 止まっている段階 | 最初に直すところ |
|---|---|---|
| 訪問者の数そのものが少ない | 段階1「検索する」 | お客さんが検索する言葉を、見出しと本文に入れる |
| 訪問者はいるが、1ページだけ見て帰る人が多い | 段階2「調べる」 | 事例・進め方・代表者の情報を足し、お知らせを更新する |
| 問い合わせページまで来ているが、送信が少ない | 段階3「問い合わせる」 | 必須の項目をへらし、送信後の流れを書く |
※目安は業種や地域で変わります。

アクセス解析は入れていません。
それでも、止まっている段階は分かりますか。

分かります。
上の3つの確かめ方は、アクセス解析がなくてもできます。
アクセス解析は、分かったことをもう少しはっきりさせる道具です。
まずは1番の検索から始めてください。
スマホが1台あれば、すぐにできます。
このように、止まっている段階は、お客さんの動きをなぞれば見つかります。
遠回りになりやすい3つの始め方

お金と時間をむだにしないためには、始める順番が大切です。
早く結果を出したくて、大きな手から打ちたくなるものです。
止まっている段階をたしかめる前に大きな手を打つと、遠回りになりやすくなります。
たしかめずに、ホームページを作り直す
作り直しで変わるのは、おもに見た目と構成です。
そのため、段階1で止まっているなら、見つけてもらえない状態は変わりません。
段階2と3が整う前に、広告やSNSで人を集める
集めた先に判断の材料がなく、入口も分かりにくければ、来た人はそのまま帰ります。
人を集めるのは、受け止める場所を整えたあとです。
1つの手段だけに頼る
お客さんが見る場所は、段階ごとに違います。
検索結果、地図、ホームページ、口コミ、SNS、動画。
どれか1つだけをみがいても、ほかの場所で途切れていれば問い合わせになりません。
なぜなら、どの手も「効く段階」が決まっているからです。
広告やSNSは、人を連れてくる手段といえます。
つまり、段階1を助ける道具です。
しかし、連れてきた先で途切れていれば、問い合わせにはなりません。
水をそそぐ前に、うつわの穴をふさぐのが先です。
たとえば、見た目だけを新しくしても、お客さんが検索する言葉が入っていなければ、検索の結果は変わりません。

広告やSNSは、やらないほうがよいのですか。

いいえ、そうではありません。
広告やSNSは、人を連れてくる手段といえます。
受け止める場所を整えたあとなら、段階1を助ける道具になります。
そこで、大きな手を打つ前に、前の章の3つの確かめ方を先にやってください。
大きな手間はかかりません。
始める順番を守れば、直す場所は1か所にしぼれます。
「作り直せば解決する」は本当か

作り直しが近道になる場合は、たしかにあります。
「作り直しましょう」と言われて、迷っていませんか。
「作り直しはむだ」と言いたいわけではありません。
大切なのは、作り直しが効く条件に当てはまるかどうかです。
「古いホームページは、まるごと作り直したほうが早い」という考え方があります。
作り直しが早いのは、次の2つがそろったときです。
1つ目は、止まっている場所が段階2か段階3であること。
2つ目は、今のしくみでは直せないことです。
たとえば、自分で文章を書きかえられない。
スマホ向けの表示に切りかえられない。
こうした場合が当てはまります。
なぜなら、作り直しで変わるのは、見た目・構成・更新のしやすさだからです。
一方で、お客さんが検索する言葉がページに入っていない問題は、作り直しただけでは解決しません。
新しいページにも、同じ言葉が入っていなければ同じ結果になります。
そこで、制作会社に相談するときは、先にこう聞いてみてください。
「今のホームページは、どの段階で止まっていると思いますか」。
あなたのページを見たうえで答えてくれる会社なら、話が早く進みます。
つまり、作り直すかどうかは、止まっている段階が分かってから決めれば間に合います。
よくある質問

よく聞かれる質問に、4つ答えます。
ここまで読んで、まだ気になる点が残っていませんか。
ホームページを作れば、すぐに集客できますか
すぐには、むずかしいと考えてください。
なぜなら、公開したばかりのページは、検索結果にまだ出にくいからです。
どのくらいの期間で出るようになるかは、業種や地域で変わります。
SNSだけではだめですか
SNSだけで回っている会社もあります。
ただし、SNSがおもに効くのは「調べる」段階と、調べたあとに思い出してもらう場面です。
仕事の内容や進め方をじっくり読んでもらう場所としては、ホームページのほうが向いています。
3つの段階すべてに問題がある場合は、どこから直せばよいですか
問い合わせに近い段階から直すのがおすすめです。
つまり、段階3、段階2、段階1の順になります。
なぜなら、先に人を集めても、うしろの段階で途切れていれば問い合わせにならないからです。
ただし、段階3の直しは小さな作業で済むことが多いので、3つを同時に進めてもかまいません。
自分では判断がつかないときは、どうすればよいですか
知り合いに、検索から問い合わせまでを実際にやってもらってください。
横で見ているだけで、手が止まる場所が分かります。
できれば、あなたの仕事をよく知らない人にたのむのがよいでしょう。
くわしい人は、足りない説明を頭の中でおぎなってしまうからです。
それでも分からないときは、第三者に見てもらう方法があります。
まとめ:直すのは、止まっている1か所だけでよい

直す場所は、止まっている段階の1か所で足ります。
やることが多そうで、気が重くなっていませんか。
さいごに、要点をふり返ります。
- 集客できない原因は、「検索する」「調べる」「問い合わせる」のどこかで流れが止まっていること
- 段階1は「お客さんの言葉で書く」、段階2は「判断の材料を足す」、段階3は「不安と手間をへらす」で前に進む
- 止まっている段階は、3つの確かめ方で分かる。
お客さんの言葉で検索する。
スマホで他社と見くらべる。
知り合いに問い合わせまでやってもらう - 作り直しや広告は、止まっている段階をたしかめてから決める

まずは今日、会社名を使わずに、自分の仕事と地域名で検索してみてください。
そこが最初の一歩です。
自分のホームページがどこで止まっているのか分からないときは、お問い合わせフォームからご相談ください。
